プロ家庭教師に乗ろう
そのくらいの言い方では物足りない感じがするときは、「ここポカだったのだね。
悔しいでしょ!」と、本人の悔しい気持ちに注意を向けてあげる感じで言います。
ポカを悔しがらない子どもはいないからです。
できていて、ここで五点取れた人は少ないと思うよ。
嬉しかったでしょう? でも、せっかく取れたここの五点が、こちらのポカの穴埋めになってしまっているのではない?」というように、事実の指摘をすることで、悔しさを誘うようにします。
いちばんよいのは、不注意ミスの代償に事実として気づかせることです。
たとえば、模擬試験の解答が返送されてくるとします。
そうしたら、そのなかで、不注意ミスによって失っているのが何点分あるか自分で数えさせます。
それがなければ何点になっていたかを割り出させるのです。
大手の模擬試験なら、資料のなかに、素点および偏差値と席次の対照表などが入っています。
それらの資料を見て、不注意ミスがなければ、席次と偏差値がどのくらいまで上がっていたか、不注意ミスのためにいかに多くを失っているかを認識させるのです。
人間誰でも、不注意ミスがゼロというわけにはなかなかいかないものです。
ですから、不注意ミスを半分に減らせていたら、席次と偏差値がどのようになっていたかというのも同じように割り出させます。
このような見直しを繰り返すことで、事実に基づいて、不注意ミスの大きさを少しずつ実感することになるのです。
このような作業には、副次的な効果もあります。
模擬試験業者が送ってくれる種々の資料の見方に慣れるということです。
業者が送ってくる資料には、注意深く見れば、有用な情報がたくさん含まれています。
でも、そういう情報を十分活用できている人は多くありません。
そういう資料の見方に慣れることが大切です。
慣れていくうちに、子どもが、自分で、偏差値をいくつ上げれば、諦めていた学校に手が届く、というようなことに気がつくようになるかも知れません。
あの学校に于が届くよと親や先生から言われるよりも、自分で発見するほうが、ほんもののやる気が出てくるものなのです。
往々にして、もし、不注意ミスをゼロにすれば、難関校とされているところさえ夢ではないことに気づいてくれることがあります。
そういうことに自分で気づいてくれるきっかけを作ることができるかも知れないのです。
模擬試験が返送されてきたら、一緒になってミスを数える時間を三〇分ほどとってやっていただきたいのです。
それが面倒でできないというのでしたら、不注意ミスを軽視しているのは子どもではなく親自身だということになるのです。
不注意ミスした問題に印をつける 算数の問題集で、できない問題、わからない問題に印をつけておくというのは、多くの子どもがすることです。
それと並んで、わかっているのに不注意で正解できなかった問題にも印をつけておくことで、不注意を減らすことができます。
ふだんの勉強で問題集をやるときは、「わかるかわからないか」に注意が特化しています。
そのため、不注意ミスがあっても、そのことにとりあえず注意が向かないのです。
その姿勢が続くために、不注意ミスがなかなか改まらないのです。
直すためには、「不注意ミスがあったもの」には「わからなかったもの」とは別にそれ専用の印をつけるとよいのです。
そうすると、見直したときに、どれほど不注意ミスをしているかがわかります。
時間の余裕があるときに、不注意で落とした問題をやり直してみることもできます。
そのほか、一日にI〇題問題を解くとすると、そのうち、不注意ミスをしなかった問題と不注意で正解できなかった問題の数を数えて、壁に貼った紙に書き出すようにするというような工夫も活きてきます。
ふつう、勉強というのは、まず、新しい解き方を覚えるとか、新しい考え方になれるということに主眼がいきます。
不注意ミスがなかなか直らないのは主としてそういう勉強の構えのゆえですので、不注意ミスに少し注意を向ける前述のような工夫をすることで、その構えを少し是正できるわけです。
自動車事故の大部分は不注意によるものです。
不注意のために、人の命を奪ったり、自分の安全や自分の財産を損なったりしているのです。
外科の手術が終われば、完全に縫合する前に、メスの数、ピンセットの数を数え合わせます。
通常、それらは五の倍数で用意されていますので、数えた結果、五の倍数にならなければ、患部に残している可能性もあることになります。
その確認を怠って、そのまま縫合して手術を終えれば、患者の命が危険にさらされることになります。
どんな名医がどんなに上手な手術をしても、この種の不注意ミスがあれば、患者は命が脅かされ、医師は、裁判に訴えられる可能性もあり、病院の存立すら危ぶまれる事態になることも予想されます。
スカイラブや原子力発電などの素晴らしい技術も、ネジやボルドー本でもいい加減に締めていれば、人類への恩恵となり得ず、工学災害になり得るものなのです。
高度な技術は、不注意ミスヘの細心の注意がなければ、実らないのです。
このような話は、少し気をつけると、いくらでも見つかります。
子どもがパイロットになりたいと考えている場合は、パイロットの仕事の周辺で見つけることもできます。
親の仕事の周辺から見つけてくることもできると思われます。
プロ野球を見ていても、ゲッツーになるはずの凡打が内野手の悪送球という不注意のために大きなチャンスになってしまうことなど、限りなく見つかります。
ことあるたびに、このような話を子どもとしていただきたいのです。
そのもとが、いま、自分が解いている問題で不注意ミスをなくそうと努力をするところから始まることを実感させてあげていただきたいのです。
そういう不注意は、人格的から生じることを実感させ、勉強以外の領域でも、自分自身のそのような甘さに気づき始めるように仕向けてあげていただきたいのです。
ドリルをするときに、必ず、二度ずつ計算させるようにするのです。
一題ごとに計算し直すのがよいと思います。
見直すのではなく、必ずあらたに計算し直させるのです。
そのやり方で時間を測るのです。
そうすると、一度やるだけに比べて、二倍までの時間はかかりません。
不注意ミスの起こる原因のひとつは焦りです。
自分の計算の時間を正確に知らないから、むやみに焦るのです。
すこし慣れると、二度計算しても規定の時間内に終えられるようになります。
実地に経験しておくと、焦りを覚えずにすむので、その分安心感があり、かつ、検算の習慣がつくので一石二鳥なのです。
文章題をやる場合にも同じようにさせます。
そのことで、不注意ミスはずいぶん防げるものなのです。
現在、都会では中学生や高校生が塾に行くのがふつうになっていますし、小学生でも、中学入試を控えている場合は、遅くとも五年生になれば塾に行くのがふつうのことになっています。
塾に行くことが、勉強ができるようになる絶対条件ではありません。
塾に行くのは、少なくとも通塾のための時間が余分に必要ですし、子どもにとって体力的にかなりの負担です。
塾通いすることによって、短期的には成績が上がっても、計画性などの成長が遅れる可能性もあります。
家計上の負担も馬鹿になりません。
私の子どもは、ふだん塾に行かないで過ごしました。
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